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THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTYの内容

これまで『SLUM-POLIS』や『MATSUMOTO TRIBE』など、立て続けに自主映画で注目を集めてきた気鋭監督・二宮健が、『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY－リミット・オブ・スリービング・ビューティー』で商業映画デビューを飾りました。

2017年10月に公開された本作は、原案・脚本・監督まで、全て二宮監督自身が担当したオリジナル作品。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015で審査員特別賞を受賞した『眠れる美女の限界』をセルフリメイクした意欲作です。当時25歳だった二宮監督は、中学時代から40本以上の自主映画を作り続け、自主映画界の新進気鋭な映画監督として期待されていました。

そんな二宮監督の商業映画デビュー作『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY－リミット・オブ・スリービング・ビューティー』は、現実と妄想の目まぐるしい交錯が描かれ、高揚感に満ちたその幻想的な世界観は、これまで誰も見たことのない挑発的で斬新な作品として高く評価されています。

主演の桜井ユキさんは、日本映画界が誇る鬼才監督作品に立て続けに出演し、テレビドラマでも度々重要な役どころでキャスティングされるなど、今最も勢いのある女優の一人として注目を集めています。

相手役の高橋一生さんも、数々の映画やドラマの話題作に出演し、独特の雰囲気を醸し出す個性派人気俳優として名を馳せています。

この二人が織りなす美しくも官能的なラブシーンは話題を集め、「リミスリ・ロス」現象をも巻き起こした本作は、二人の大人の魅力を存分に引き出し、観客を魅了しました。

Auroraの屋上のチープな遊園地のようなベッドが可愛くて。あそこで一晩中ゆっくりと空が明るくなるのを感じながら過ごしたいなあ、なんてロマンチックなことを思っちゃった。二人がピアニカ弾いたり、散々に踊ってる描写が可愛かったな。

これ結構不思議な映画でしたよ 夢と現実の境が見えなくなる感じがしました。 芸能界の裏のダークな世界を知る事も出来ましたし。

みる前はなんだか敷居高そうとか思ったけどそんなことなかった。
桜井ユキがとても魅力的。
音と映像がパーンて入ってくる。映像でわからせる力が強くてとても良かった。

高橋一生が色っぽすぎて、桜井ユキが綺麗すぎて、なんかもういろいろ最高！

あらすじ

オリアアキ（桜井ユキ）は、29歳の売れない女優。女優を夢見て上京し、ふと立ち寄ったバーでサーカス団を営むカイト（高橋一生）に出会い、それから小さなサーカス団でマジシャンの助手をするようになって早10年。サーカスに入団した頃は若く美しかったアキも、30歳を目前にした今は、仕事への情熱も生きる目標も失っていました。

ただただルーティンワークのように繰り返される催眠術にかかる〝ふり〟。体を浮かされ、剣に刺され、催眠状態を演じているうちに、いつしか現実と妄想の境界が揺れ、何故生きるのか？何を夢見て何を目指すのか？と、自分が生きてきた人生の軌跡、現実、過去の屈折が駆け巡り始めます。

やがてアキの精神状態は、現実と妄想が入り乱れて徐々に摩耗していきます。唯一アキの中で美しい思い出として残るのは恋人・カイトとの甘く愛おしい時間。そして2つの世界の境界が壊れようとしたとき、アキの人生再生がはじまります。

見どころ

美しいラブシーン

Ｒ-15指定ではあるものの、現実と妄想が交錯する幻想的な物語の中で描かれる美しいラブシーンは見どころです。

二宮監督によると、「女性にやさしい描写」を心掛け、男性的な目線を排除し、ロマンティックで宝物のような時間を描きたかったそうです。

生きる目標や情熱を見失い、抜け殻と化したアキを優しく包み込むカイト。お互いの孤独を埋め合うように心から慈しみ合っていく儚げなベッドシーンは、鮮烈なイメージを放ちながら、激しくも気高く、劇場ではリピーターが続出したほどです。

スポットライト理論

「突拍子もない物の捉え方がすごく好き」と語る二宮監督だけあって、本作は過去も現在も未来もすべて同じ空間の中で同時に存在していて、時間が流れていない、という斬新なストーリーテリングが特徴的です。現実と夢、妄想の境界線のみならず、時間軸の原理さえ取り払った物語の展開は、主人公の揺れ動く心情を緻密に映し出し、観る人の感情も揺さぶられます。

さらに、幻想的で彩り豊かな世界観を映し出したスタイリッシュな映像美は、日本映画界の既成概念を覆しました。

スタッフ

監督：二宮健
原案：二宮健
脚本：二宮健
プロデューサー：梅川治男
製作：坂本敏明

キャスト

・オリアアキ：桜井ユキ
29歳の無名の女優。サーカス団「オーロラ」のマジシャンの助手をしつつ、仕事に対する情熱も生きる目標も失っている。

・カイト：高橋一生
アキが所属するサーカス団のオーナーで、やがて恋人になる。

・ジョー：成田凌
怪しいバーテンダー。

・チャーリー：満島真之介
華麗なショー番組のMC。

・マスター：山谷初男

・ブッチ：古畑新之

・リュウ：佐々木一平

・サイトウ：新川將人

・マリア：阿部純子

・ビト監督：信太昌之

THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTYの感想

30代女性

映像美と劇伴のセンスが素晴らしい作品でした。二宮健の作品らしく、日常系の映画では体感できない色彩美が作品の内容以上に記憶に残ります。アート写真集を眺めているような感覚で終始ページをめくるドキドキ感を味わいながら楽しむことが出来ました。音楽もオシャレなインディーズ音楽を採用しており、観た後気になって調べてしまいました。この曲を流しながらお酒を飲みたい…確実に気持ちよく酔えそうです。また主演の桜井ユキは今まで垢抜けない役が多いイメージでしたが、
今回はそれをうまく生かしているのか、ベッドシーンも湿っぽさが残る、エロいのに美しく、女性も目を逸らさず見てしまうシーンだと思います。そして高橋一生の繊細な表情、目の動き、横顔、体、…とにかく色気が凄いです。彼の多彩な演技はどこまで可能性があるのか、ますますファンになりました。女性ファンは必見だと思います！主人公が夢と現実を彷徨う作品なので、情報量が多く、また過激な表現もあり、更に上記の様な映像色彩も強いので頻繁に繰り返し見るような作品ではないと思いますが、中毒性があるので刺激が足りないな、という夜にお酒片手に観つつ酔いしれるには最高の映画かなと思いました。ミニシアターで夜好きな人とお酒を飲みながら観たかったです。
公開中に観なかった自分に後悔です。

30代男性

19歳で女優に憧れて上京しながらもあっという間に30歳を目前に控えている、オリアアキは何ともパッとしないヒロインですね。サーカスの見せ物で催眠術にかかるという怪しげなアルバイトを言われるままにこなしている、アキ役の桜井ユキの気だるそうな表情が色っぽいです。ドラマチックな出会いから束の間の燃え上がるような恋愛の最中に、なぜカイトがアキを置いて自らの命を絶ってしまったのかハッキリとは語られていません。アキが精神的なバランスを崩す度にどこからともなく現れて話かけてくる、真っ白なメイクに赤い付け鼻のピエロ・ブッチの正体も気になります。女優を諦めきれないアキがオーディションを受けに劇場を訪れるシーンなど、時おり夢の中から現実の世界へと引き戻されるような不思議な感覚に陥りました。世界的な名監督の最新作のタイトルが「東京ハムレット」、無名のアキのもとに転がり込んできた役名が「オフィーリア」、物語の終盤になってアキが突き付けられる究極的な選択「生きるべきか、死ぬべきか」。シェイクスピアへのオマージュが然り気無く散りばめられているために、舞台劇を観たり戯曲を読んだりするのが好きな方は是非ご覧になって下さい。

50代男性

この映画は、2017年に製作された日本のラブロマンスです。現実と妄想の区別がつかなくなったヒロインの苦悩を色鮮やかな映像美で描いている見応えのある作品です。簡単なあらすじは、女優を夢見ているアキは、家出をします。アキは、サーカス小屋のオーナーのカイトに拾われます。そして、カイトと愛し合うようになるのです。しかし、カイトは死んでしまいます。アキは、マジシャンの仕事を手伝いながら生活しますが、現実と夢が入り組んで、どこが現実でどこまでが妄想なのか区別がつかなくなるというお話です。見ているこちらも、どれが現実で、どれが妄想なのかはんだ何つかないシーンもあり、注意深く見ないと理解できないシーンもあり考えされられました。この難解さが、この映画のヒットの秘密なのかもしれません。この映画では、ヒロインのミステリアスな恋人役を高橋一生さんが演じていて、まさにハマり役だと思いました。登場場面は少ないものの、確かな存在感を感じました。ヒロインを演じた桜井ユキさんは、19歳から29歳までの演技を見事にこなし、特にヌードシーンも披露するなど、見事な演技力を見せてくれました。独特な雰囲気の映像美もあり見応えがある作品でした。

まとめ

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