英雄たちの選択の見逃し無料動画配信と再放送情報6/17市川團十郎｜Youtube/Dailymotion/Pandora/Miomio/9tsuよりオススメ

川上音次郎との出合い、川上音次郎の芝居を見て我が道を進もうとする市川團十郎、日清戦争で音次郎人気は深まり、歌舞伎座は團十郎を外し音次郎を抜擢。窮地に追い込まれる團十郎、歌舞伎の考えを変えて従来の歌舞伎にとらわれず時代にあった歌舞伎を目指す團十郎。進歩を好んだ日本、明治時代、同時の民衆に人気のあった音次郎に追い込まれる團十郎の選択は、活歴を新作を作るか、既存の演目かの選択を。川上音次郎のたった舞台にはたちたくないという團十郎のプライド、既存の演目を演じ、古典歌舞伎に回帰する團十郎、助六に挑戦する59才の團十郎。これが、市川團十郎の確立につながる。コアなファンの取り込みを大事に、既存だけでなく新しい演目に挑戦し既存を大事にする團十郎。２つの明治の文化に翻弄さるる團十郎、江戸時代の歌舞伎に戻る團十郎。女形も似合う團十郎、当時の女形の映像もありました。今の歌舞伎役者は当時の９代目團十郎チルドレン、江戸の粋を大事にする團十郎、型を大事にし、型破りに挑戦する團十郎。歌舞伎は最先端な型を大事にする。尾上菊五郎らを育てる團十郎、團十郎と音次郎の再開、最後は團十郎と音次郎は認め仲に、今の歌舞伎は９代目團十郎が築いたといってもいいと思います。現代の歌舞伎には凄いプレッシャーがかかっていると思います。

市川海老蔵さんが大好きなので、お祖父様にあたる九代目市川團十郎さんの話も、ブログなどでよく出てきていて、少しは知っている存在でしたが、これほどまでに苦労なさった方だとは知りませんでした。歌舞伎に限らず、相撲なども含めて日本の伝統芸能や伝統文化は、人気がある時期と衰退していく時期を繰り返して現在に至っていると思います。九代目市川團十郎さんが生きた時代は、その衰退していく時期にあたっていて、“活歴”と言われる新作歌舞伎をするのか、それとも当時、爆発的な人気を誇っていた川上音二郎のような革新的な舞台をやるのか…と、とことん考え抜いて、やはり歌舞伎の伝統に「原点回帰する」と覚悟を決めたことは、間違いではなかったなと思いました。今でも、「歴史や文化は繰り返す」と言われることはありますが、当時もやはりそれは同じなのだなと思いました。それにしても、九代目市川團十郎さんは、本当にかっこよくて、番組の中では何度も「うまづら」と言われていて、確かに顔は長いのですが、歌舞伎の化粧を施すと、それがまたかっこよくて、市川海老蔵さんが「かっこいい」と尊敬していることがよく分かりました。そんな九代目市川團十郎さんが演じる『助六』も、本当にかっこよくて、あの目でにらまれたら、クラクラしてしまいそうだと思います。また、かなり貴重な映像だと言われていた女形を演じている様子も、確かに顔を見ると女形が似合うタイプではないように見えますが、本当に裾さばきや後ろ姿がきれいで、こういうところもやはり市川海老蔵さんが似ていると言われる所以なのだろうと思いました。そして、「歌舞伎役者は一見、古そうに見えるが、実は最先端をいく人たちだ」という説明については、まさにその通りで、市川海老蔵さんは昨年、「スターウォーズ」を歌舞伎にして舞台で演じてくれた映像も見ることができて大満足でした。今、新型コロナウイルスにより、歌舞伎だけでなく、多くの芸能やスポーツが犠牲になり、市川海老蔵さんの十三代目市川團十郎白猿への襲名も遅れていますが、これからどんな形で歌舞伎が見られるのか、ますます楽しみになってきました。