シルク(映画)の無料動画フル配信｜DVDレンタルよりオススメ

芦名星さんの訃報を聞いて、久しぶりに鑑賞しましたが、やはり素晴らしい演技をされており、とても美しい方でしたね。ご冥福をお祈りいたします。

切なさ残る、純愛物語。美しいモチーフをふんだんに取り入れながらもリアルな世界観で惹き込まれ、ゆっくりと時間が進む感じが好きです。

フランスから見た日本が興味深い作品でした。映像と音楽が非常に美しく、鑑賞後に坂本龍一が手掛けてることを知り納得。とても世界観にマッチしており、映像を魅了してくれてます。

キーラは少し前の時代のファッションがよく似合ってますね。そして中谷美紀さんと芦名星さんが美しくも良かったなという印象が強く残りました。女優陣の活躍が素晴らしい作品です。

この映画を見て、ただただ、エレーヌがかわいそうと思うばかりでした。フランスで恋におち、結婚して、ご主人が日本に蚕の買い付けに行ったために、ご主人が日本の女性と恋に落ちてしまった。人間だから仕方ないのかもしれませんが、フランスに残したきた妻のことは考えなかったのだろうか。なんのために日本に行ったのか・・不倫するために行ったとしか言いようがないですよね。ただ、戦争でめちゃくちゃに破壊された村を救ってくれたことは感謝で、根は良い方なんだなということが分かります。今の時代でさえ、フランスに行くことは大変なことです。この時代フランスから日本に来ることはどんなに大変なことだったことか・・・・ですのに3度も日本に訪れているのはやはり日本の女性に会うためでしょう。恋心にはだれもどうすることも出来ませんが、よほど日本の女性のことを想っていたことが分かります。しかも彼が想う女性は既婚者、村の村長の妻・・・いわゆるダブル不倫。
誰も彼らの恋を応援する人は昔も今もいないでしょう。日本は幕末の時代・・・そんな不倫なんて公には出来るわけがありません。いったんはフランスへ戻りますが、主人公はずっと日本で出会った女性のことを想い続けます。そのうち妻は病気になり危篤状態へ。そんな危篤状態の妻が夫の心は半分日本に置いてきていると気が付いたようです。なんと・・・切ない・・・涙がでてきてしまいます。

とにかく日本とフランスの風景の映像美と音楽が素晴らしい映画です。主人公はフランスの貿易商で日本とフランスを行き来します。いつも日本は冬でフランスは夏。そのコントラストも観ていて飽きません。日本の蚕村には英語ペラペラの日本人のハラがいて、なんだかラストサムライを思い出しました。日本人が出てくる洋画って、設定がおかしかったり日本語が変だったりするのですが、この映画は日本でも売れている俳優さんが数多く出ているので、安心してみれました。それにしても、主人公がなぜハラの妻に惹かれたのかがよく分からなかったです。フランスから日本に来て、その異国情緒にやられてしまっただけなのではと思いました。主人公の妻のキーラナイトレイも、とても美しかったのですが、夫が自分の知らない異国の日本の女に心惹かれているのに気づいているようで、とても寂しい人生を送っていたのが悲しく思いました。妻の好きなユリで庭園いっぱいにしていた夫は十分、妻のことを愛していたと思いますが、それよりも夫への疑惑の方しか目に行かなかったのでしょう。また、フランスと日本の時代背景の違いも観ていて興味深かったです。一つの映画です、フランスと日本の良さを感じられる映画です。

2007年の作品で、芦名星さんが有名になった映画です。フランス人の男性（マイケル・ピット）が、自分の村の蚕に伝染病で大きな損害が出たために、日本まで蚕を買い付けに来る話です。時代設定が19世紀のフランスのため、日本に来るまでが、いろいろと大変なのは事前に予想していましたが、映画の中ではその困難さが、とてもよく表現されていました。ロシアを横断して極東まで来るというストーリーですが、当時、実際に民間人に可能だったのだろうかと思いました。冒頭の陽光溢れる美しいフランスの風景や、美人のキーラ・ナイトレイと、日本の冬の風景や、美少女の芦名星さんとの対比が良かったです。ストーリーがシンプルな分、映像と音楽にこだわった映画です。途中の困難な旅路も、言葉の説明よりも映像で見せて表現しています。主人公の妻（キーラ・ナイトレイ）は、夫が日本で会った女に会いたいがために、機会があれば日本に行くことを知っていても気づいていないふりをしますが、カトリックの影響が強かった地域では、よくあることだったのだろうかと思いました。よく海外の映画では、独特の日本の描写がありますが、こちらは戊辰戦争の事も織り込んでいて、しっかり作っている作品でした。芦名星さんはもともとモデルでしたが、この作品で注目されたこともあり、その後さまざまな映画やドラマに出演して、演技も上手くなったので、「相棒」シリーズなどにも出演していました。

私はシルクを観て、純愛を感じました。国境を越えた恋愛。スケールが大き過ぎます。好きな人にはそばにいてほしいと思うのが人間の気持ちだと思います。好きな人とはいつも一緒にいたい。離れたくない。少しの離れている時間も寂しいと思うのは当然のことだと思います。私は遠距離恋愛を経験したことがありますが、きつかったです。会いたくても会いに行けない。そばに行ってあげたいのに行ってあげられない辛さ、悲しさは十分に分かります。本作品は国内での離れ離れの恋愛ではなく、国境を超えた恋愛です。国と国が違うのですから、年に数回しか会えません。下手すれば1年間会うことができません。会うまでにも時間がかかります。国境を超えた愛は難しいと思います。しかし、本作品は日本に旅立つ夫を妻は母国で待ちます。仕事とはいえ切な過ぎます。しかも、舞台は19世紀。携帯もない時代です。連絡が取りたくても取れません。妻はどんな気持ちで夫を異国に送り出したのか、夫はどんな気持ちで異国に旅立ったのか。考えるだけで切なくなります。本作品は切なく悲しい純愛を描いております。また、その純愛をシルクに例えております。シルクは極細の繭糸を数本揃えます。極細の繭糸が一人一人の気持ちを表すために、本作品のタイトルをシルクにしているのではないでしょうか。