CRISIS(クライシス)公安機動捜査隊特捜班(ドラマ)の無料動画フル配信｜1話から最終回まで全話イッキ見

社会問題と権力に対する批評性は流石の金城一紀脚本だなと。そんな中で、余韻というか想像の余地が凄くあって良かったです。

私の中でのベストオブ小栗旬は現時点では間違いなくCRISISです。本当に渋くてカッコ良かった。オススメしてくれた職場の先輩に感謝。

毎話、映画さながらの充実した内容と迫力のあるアクションに緊迫したシーンの連続。チーム5人が全員カッコ良くて惚れた。本当にオススメの作品です。

最後にリアルタイムで追って観てたドラマで、何回観ても最高すぎます。個人的にはクライマックスも結構好きな終わり方だったので大満足。

直木賞作家の金城一紀さんの原案・脚本なだけあり、重厚で一話ずつがまるで一冊の単行本を読んだかのような満腹感と疾走感を得られます。ところどころでクスリと笑えるシーンもありながら、どしりと重いボディーブローを決めてくれるスリルサスペンスを見てみたい！という方にはオススメのドラマです。アクションシーンも毎話盛り込まれており、こちらも見応え十分。中でも、小栗旬さんと西島秀俊さんのお二人は、このドラマのために相当体を作り込まれたのではないでしょうか。特に小栗さんは、劇中、スーツの上からでもガチガチに鍛えられた筋肉がついているのがよく分かります。Tシャツ姿でトレーニングをするシーンもありましたが、思わず見ながら「やっぱり小栗旬ってかっこいい！」と呟いてしまいます。その鍛錬の成果もあってか、アクションシーンはとても見応えがあります。印象的なのは、第一話、新幹線の狭い車内での爆破犯との乱闘。ドラマをリアルタイム視聴していた当時、金城さん原案というだけでも期待充分で見ていましたが、このアクションシーンを見て、「これは凄そうなドラマだ！」と一気に引き込まれたのを覚えています。最終話の結末には当時も賛否が分かれましたが、私はあのラストは文学的で好きです｡視聴者側に結末の余白を与えることで、このドラマの重みをずっしりと残しているのではないかなと思います。

警視庁公安部公安機動捜査隊特捜班に配属されたメンバーが、警察庁警備局長の鍛冶の指示で通常では解決や対応が出来ない事件を取り扱う作品でした。まず、圧巻するのは第1話の新幹線でのテロ事件を解決する際に陸橋の上で新幹線を停車させて飛び降りるシーンは映画を見ているようでした。また、宗教教団から協力者を奪還する回の格闘シーンでは大人数の信者と後先を省みずに戦い、自分より大きいプロレスラーと戦うシーンは凄いとしか言いようが無かったです。所属メンバーも個性的で主役の稲見と田丸の身体能力の高さは勿論の事ですが樫井の爆発物の取り扱いは凄く匂いだけで爆発物の種類を言い当てる知識に驚きました。また、大山のハッキングする能力の高さが凄く防犯カメラの映像などの情報処理能力の高さには驚きました。子供たちが自分たちの利権を守るために甘い汁を吸っている政治家を襲う回もあり政治不信になっている現代社会の背景も取り上げれれており興味深いと思いました。公安のように犯罪組織に潜入したりする他の警察ドラマと異なり、警察が組織の利権の為に犯罪事態を闇にほうむる姿を見て何が正しいのか疑いながら犯罪組織と戦うテーマもあり警察イコール正義として疑わないドラマを見ている視聴者に対して一石を投じた作品ではないかと思いました。

海外ドラマの刑事ものぽい匂いのあるスタイリッシュなドラマだという印象を受けます。特に主人公のちょっとチャラっぽいけど影が見え隠れする稲見のキャラクターにひきこまれます。少女が身を落とす売春がらみの事件では彼の正義感の強さが垣間見えるシーンはドキドキさせられます。一方、もう一人の主人公と言ってもいい田丸も大人の色気を醸し出していて面白いです。こちらも謎の女性と密会していたりと謎を呼ぶ展開が楽しいです。個人的にはメンバー紅一点の大山のクール美人キャラが魅力的に感じます。ハッカーという役どころであるため、実は誰よりも優秀なのではという笑いポイントを押さえているのもいいです。しかも実は結構お嬢様なのではという疑惑まで出てくるなど、意外とコミカルなのも楽しめます。さらに格闘方面でも強いという時点でチートキャラ度がマックスになったため、いい意味で男性陣が不憫になります。全体的にストーリーのテイストを見ると完全な善悪などなく、常に巨大な悪が日常を蝕んでいるというメッセージを強く感じます。主人公達も一応の事件の解決を迎えたとしてもスッキリしないという現実に度々遭遇するのがリアリティがあります。それ故に彼らが導き出す答えを知りたくなるのが面白いところです。

警備局長が集めた、癖はあるがズバ抜けた能力をもつ5人の精鋭チームは、ライバル意識が強くてまとまったチームとは言えないですが、テロリストや軍事スパイ、大物政治家相手に、真っ向から闘いを挑んでいく特捜班メンバーです。毎回、見応えがあるのは、派手な戦闘シーンで銃撃戦ではなく、格闘シーンが見どころでした。小栗旬さん、西島秀俊さんの2人の格闘シーンは群を抜いて見応えありました。設定では、小栗さんが自衛隊員で第一空挺団を除隊していて、西島さんは公安外事課の経歴ですから、当然なのかもしれませんが棚にぶつかって破壊するシーンや、時間との闘いの切羽詰まった状況での連携した格闘技は見どころです。警部の田中哲司さん、機動隊爆発物処理班の野間口徹さん、紅一点で凄腕ハッカーで華奢に見える身体からは想像できないような格闘技術が披露されるシーンは、文武両道？で、魅力満載です。そして、味方なのか、敵なのか、不思議な存在感を放っている長塚京三さんの存在。要人警護中に起こる爆破事件、フリージャーナリストの毒殺、小栗さんの同期の特殊部隊員にテロ計画をやっとの思いで食い止めた後の犯人射殺。小栗さんの表情に現れた驚きとも悔しさとも言えない感情。政治家の思惑と警察内部の裏に隠されたつながり。毎話、事件の内容が様々で展開が予想できない面白味があります。そして、少しずつまとまっていくチームの総力と絆、疑惑も残しているので続編があっても良い作品だと思います。

主な主人公は、西島秀俊と小栗旬です。ストイックな役作りをする西島秀俊なので、撮影前からバリバリに体を作ってきていたそうです。これを知った小栗旬も負けずに、ジムに通ったそうです。映像上で2人のスーツ姿の二の腕部分や肩回りがパンパンになっているので、鍛えていたのが良く分かります。公安機動捜査隊は全国警察のなかで唯一、警視庁に実際に存在している部門です。特捜班は実際の有無は不明です。公安警察は主に対テロ容疑者や、左翼団体などの国の体制に対して反対し、その転覆を図ろうとする集団・人物を捜査対象としていますので、ドラマの内容もこの設定となっています。初回から、アクションシーンが沢山あり、特に格闘シーンはかなり迫力があるドラマです。素手での格闘や特殊警棒を使用した格闘が多く出てきます。拳銃が出てくるシーンも多くありますが、その拳銃がH&K社のUSPという自動拳銃で、日本ではSATが使用している程度なので、少し真偽ありです。この作品には、新木優子が元ハッカーから捜査員になった役として出演しています。アクションもしており、新鮮な部分を見ることが出来ます。作品の中で、小栗旬は元陸上自衛隊の特殊作戦群所属から捜査官になった設定という事で、アクションの際の彼の身体能力の高さが際立っているのも見どころです。

刑事ものや推理ものというと解決されてほぼ「あースッキリした。良かった良かった」となるものですが、CRISISはそうはならないドラマでした。特捜班のメンバーや加害者に各々悲しい背景やワケありの部分があり、事件の起きた理由を知る程に胸が痛くなりました。私はどちらかというと、被害者よりも加害者側に感情移入しながら観ていました。そして毎回、またボロボロ泣きながら観てしまう事が解っているのに、何度も見返してしまっています。絶えず笑えるというドラマではないので面白いという言葉はしっくりきませんが、何度も観たくなる中毒性のあるドラマだと思います。特にエピソード3は胸が痛かったです。加害者の犯行に至った原因が悲しすぎました。そして何度も観たくなるもう１つの理由は、西島秀俊さんと小栗旬さんのアクションシーンです。単体だけではなく連携プレーも多く見事でした。息を会わせる為に苦労されただろうな、と想像出来たり、二人がお互いの事を思いやっているシーンを観るのは嬉しかったです。チーム全体でもいつも協力しあって、大変な状況なのに冗談を言ったりして。クスッと笑えるやり取りにとても癒され、こういう人間関係が築けたらいいだろうな、と少し羨ましく思いながら観ていました。各々の話数に事件が起き解決はされていきますが、根本の部分に明らかに何かがあります。でもシーズン１ではそこに触れてはいても、解決はされなかったので、ぜひとも続編を観たいドラマです。