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主人公二人が過ごした卒業式前日が、ジャックバウアーの『24』並みに濃くて、この年頃の女性の独特な描き方が面白かったです。

ティーンエイジャーものとしては、完璧と言っても良いほど完成された作品。全キャラが個性豊かで頭から離れません。

コメディとドラマ性のバランスが抜群に良く、痛みも伴いますがそれだからこそ良い物語になっているのかと。理想的青春物語でした。

絶妙な新しさ、新鮮さを感じる青春映画でした。新旧のあるあるのバランスがとても良かったです。

エイミー！モリー！主人公の2人、最高です。高校生が主役の映画で、スカッとして新しくて、楽しくて、ちょっとおセンチになり、とにかく観たことがないストーリーです！オープニングから、面食らいます。と同時に、何この子達、可愛い、と肩震わせて笑いを我慢しました。2人のキャラが、たまらないです。大学入学して連絡を取り合う友達は、先生です。有名大学に入学するため、学業に専念してきた学生生活を、一蹴されてしまい、怒りのモリーです。が、ハメを外そうにも、初めてのことです。散々悩んだ服も決まり、いざパーティーへ！も場所が分からない。迷うのは見たけど、知らないって、こんなシーン今までの映画で観たことがないです。彼女たちを運ぶタクシー運転手に驚きます。人生で初めてお酒を飲んだ日に、ビールがあんな苦いとも知らないし、飲めないとクールじゃないと思っているからガバガバ飲むしで、トラウマの人もいます。モーリーとエイミーのやり取りは、最高です。初めて経験することばかりですが、2人の笑いのセンスや会話は、チャラい生徒よりも確実に面白いです。オープニングがアレですから、2人の掛け合いも最高です。また、別の初体験での映像も初めて観ました。ただの、ハメ外す、あんなことやこんなことで頭が一杯、ちょっと他の子と違う、などなどティーンエイジャーの映画とは、一味も二味も違ってくるのが、後半です。学生が主人公の映画は、何作もありますが、有名大学に入学にするため勉強してきた学生生活返せー！というストーリーは観たことがありません。どんなにこの作品が面白いか上手く書けない…。モリーとエイミーに教えてもらいたいです。

物語は卒業式前日の高校から始まります。高校生活を楽しめなかったがり勉JKのエイミーとモリ―は、三年間で得た知識を活かして卒業パーティを全力で楽しもうとするものの………。本作は「セクシーな女優100人」にも選ばれた実力派女優オリヴィア・ワイルドの初監督作品です。初めて撮ったとは思えないくらい、物語を丁寧にまとめたその手腕は確かなもので、次回作にマーベル映画を担当することが決まったそうです。俳優陣も素晴らしい若手俳優がそろっています。因みにジジ役のビリー・ラードは「スター・ウォーズ」シリーズのレイア姫で知られるキャリー・フィッシャーの実娘です。物語のなかで着目すべきはあらゆる人格を認める優しい視点です。高校を舞台にした映画は沢山ありますが、本作が一線を画しているのは悪い人間が出てこない点です。本作はリアルな高校の姿が描かれており、キャラクターも皆、等身大の高校生です。主人公の二人は初めこそクラスメイトを蔑んでいますが、パーティを巡るなかでみんなそれぞれが一生懸命に生きていることに気づきます。勉強だけでは知りえなかった人の心に触れた二人の成長が見どころです。高校生活を送った方には強く響く作品なのではないでしょうか。

劇場で観て心からよかったと思える作品でした。私がアメリカ学園ドラマを好む理由は、「一体どこまでリアルなんだろう？」と思いながらもワクワクしながら先進的なスクールライフを擬似体験するのが楽しいからです。本作で感心したのは、ある種ステレオタイプ的に確立してしまっていたスクールカーストが、2020年最新版にアップデートされていたことです。具体的にいえば、ヒスパニック系・アジア系のキャラクターがイケてるグループに所属していたり、多様な性的指向を持つことを大袈裟に特別扱いせず「ひとつのアイデンティティー」としてフラットに扱ったりしている点です。メインキャラクター２人はもちろん、登場人物全員が少し拗らせているけど憎めない良いやつで、周りの大人も学生たちを一人の大人として尊重して接しているところが、「これぞまさに理想の学校ではないか！」とアメリカの高校生活にさらなる憧れの念を抱かざるを得ませんでした。とはいえ、卒業前夜のドタバタ劇のほとんどのシーンは両親と一緒には観られないようなお下劣なジョークなのですが。くだらないことを本気でやることこそ青春なのかもしれない、と最後のとあるスピーチのシーンではしっかり泣いてしまいました。ストーリー展開も劇中の音楽も実に軽快でノリがよく、コロナで鬱屈した気持ちを少し前向きにさせてくれる映画でした。

イケてないガリ勉(ブックスマート)女子高校生コンビが卒業パーティー間際に超遅デビューを画策しだす、焦りの青春冒険映画。ぼんくら男子がそれをする映画は多々存在したが、女子版は珍しい。生々しい下ネタは男には少しキツイけど新鮮な驚きがいっぱい。一夜漬けの計画は当然穴だらけで迷走しまくりの二人なのだが、その寄り道がむしろメインの楽しみを占めている。たった一晩でめちゃくちゃ経験値を稼いでゆく彼女達が羨ましくなるくらい(当人たちには苦行だろうが)。移動の自由が制限される高校生ならではの知恵を絞って目的地になんとかかんとか近づいていく様子がとても面白い。移動距離は少ないけどちょっとしたロードムービーな雰囲気も醸し出している。相方のレズっ娘が同じ趣味の娘を見つけていく過程も興味深い。冒険を終えた二人には思いがけないボーナスが与えられるが、深まった絆の余韻を与えない別れがすぐ迫るとても切ないラストシーンは様々な感情が胸を飛び回って収集がつかないほど。二人の将来に幸多からんことを願いまくらずには居られない。二人以外の個性豊かな学友達の夢と現実の狭間で揺れ動くドラマも感じるものが多い。生臭くて焦燥感たっぷりで切なくて爽やかな余韻の良作。