東京公園(映画)の無料動画フル配信｜DVDレンタルよりオススメ

退屈という口コミが多く避けていましたが、気まぐれに観て良かったでした。危うく見逃すところだった…。ながら見だと退屈と勘違いしてしまうかもしれませんが、かなりディープで奥の深い心理を描いている作品なので、一瞬も目が離せないです。

まったりとした時間が流れていく普通の日本人の日常。皆それぞれの思いや現実を抱いており、幸せそうに見える方が実は一番病んでるってところがリアルでした。

三浦春馬さんの演技はもちろんですが、榮倉奈々さん・小西真奈美さん・井川遥さんの魅せたいところをしっかり見せる三人は天晴です。本作の主役はこの三人で決まりですね！

少し文学的な内容なので、好みが別れる作品になっていると思います。本作では優しい春馬くんではなく、可愛い弟キャラでした。これも勿論良きでした。

映像面でも内容的にも、とても美しい作品だと思います。三浦春馬さんが演じる主人公の光司は、公園で写真撮影をする光司を見かけて声をかけてきた歯科医師から、ある女性を尾行して撮影して欲しいという依頼を引き受けるわけですが、この依頼を通して、身近にいた義姉と幼馴染との関係に変化が出てくるという展開は自然で良いです。既に亡くなった、幼馴染である富永の元カレのヒロが、なぜか、光司の部屋にいるというのは、ちょっと不思議感がありますが、ヒロの幽霊は、光司が気づかない光司の心のわだかまりが表に出てきたものかもしれないと考えました。両親の連れ子として、姉弟になった美咲と光司の関係は、美咲が光司の事を恋愛対象として意識しており、そうなると、離れて暮らさないと、美咲はずっと複雑な心境のままで暮らす必要があるので、姉弟関係を維持するのは難しいのだろうと思います。光司に女性の写真撮影を依頼してきた歯科医師と公園の女性、光司と美咲・富永のそれぞれの愛の形を東京の美しい公園の風景に合わせて、切り取った感じがとても好印象の作品でした。殺伐としたストーリー展開の映画が増えてきましたが、「東京公園」のような優しい雰囲気の映画を観ると穏やかな気持ちになります。

私は東京公園を観て3点の感情を抱きました。1点目は三浦春馬の演技力です。三浦春馬はどんな役を演じても憑依できる役者だと思いました。本作品でも、幼馴染みの榮倉奈々とシーンでは、心を許してるような表情や仕草が印象的でした。また、義理姉の小西真奈美とのシーンでは義理姉ということもあってどこか緊張感ありました。そして、義理姉との恋愛シーンでは、本当の心の底から愛しているように私は感じませんでした。むしろ、義理姉に気を遣いながらの恋愛だなと思いました。2点目は榮倉奈々の演技が可愛すぎます。三浦春馬とのシーンでは屈託のない笑顔や人の心にすっと刺さる声色に私は魅了されました。本作品を観て、改めて榮倉奈々は無邪気で明るくて元気な役柄が似合うなと思いました。3点目は作品の所々に公園のシーンを撮影していたことです。正直、なぜ公園のシーンが所々あるのか分かりませんでした。映画のタイトルにちなんでなのか。意図を汲み取ることはできなかったけど、どこか、心が落ち着くシーンでもありました。最後に本作品はがっつりした恋愛系の映画ではなく、ふわっとした恋愛系の映画です。今流行りのながら映画として見るには個人的にはお勧めです。

プロカメラマンを夢見て公園で写真撮影に夢中になる青年・志田光司、園内の木の下で酔っ払って座り込む疲れ切った中年男性・初島隆史。光司役を演じている三浦春馬の若々しさと、初島役・高橋洋の疲れ果てた表情とのコントラストが際立っていました。冒頭でのふたりのあまり友好的とは言えない出会いから、少しずつそれぞれの事情や共通点が明かされていく展開も秀逸ですね。初島に頼まれて見ず知らずの親子の写真を撮影しているうちに、今は亡き母親の姿と重ね合わせてしまうシーンが切ないです。そんな光司を弟ではなく異性として熱い眼差しを向けている、血の繋がらない姉・美咲の存在も気になります。光司の幼馴染みでもあり恋人との死別を経験したばかりの、富永美優との関係がロマンスへと発展するのかも見どころです。デジカメの内部に保存されている写真データのように、好きな人への気持ちはそう簡単に消去できないことを痛感させられます。光司の尾行経路と都内の地図の上に散らばっている公園の位置を結び付けていくと、面白いものが浮かび上がってきますよ。世田谷公園から砧公園、和田堀公園に井の頭恩賜公園と都会のど真ん中にオアシスのように広がる風景に癒されてみてください。

三浦春馬さん演じる主人公でカメラマン志望の光司と彼を取り巻く女性との関係は映画の見どころです。女性の中でも小西真奈美さん演じる光司の義理の姉の美咲が印象的でした。美咲は光司を弟以上に想っているものの、姉として許されるものではないと必死に隠しています。作中では光司に想いを寄せているのでは？と考えられるシーンがいくつかありますが、美咲の表情を見ていると複雑さがよく伝わってきました。美咲を演じた小西さんの演技がよく光っていたと思います。さらに、作品はほとんど現実的な設定の中で光司の幼馴染の美優の彼氏ヒロが幽霊という設定だけは非現実的でなかなかおもしろかったです。幽霊のヒロは光司にしか見えないというもので、なぜか光司の家に留まり続けていますが、光司にもヒロ自身にもその理由はわかりません。物語の中でヒロがどうなっていくのかも気になるところでした。最後の方ではヒロの結末がわかりますが、彼はどうなるんだろう？というもやもやが解消されるようなラストですっきりとしました。この映画には女性がたくさん登場しますが、人間関係がドロドロした感じになることはなく、観終わった後気持ちよく楽しめたと思える映画だと思われます。

最初、三浦春馬さんと染谷将太さんが普通に話してるから染谷さんが幽霊とは思えずまずビックリしました。その恋人だった榮倉奈々さんが染谷さんを忘れられずゾンビ映画に浸っていて、自分は見えない歯がゆさやそこにいるから余計に忘れられずにいる苦しさが辛かったです。幼馴染の榮倉の読みはピカイチで、色々言い当てるのも、鈍感というか消極的な三浦さんを後押しする役目になるためにも必要な存在でした。三浦さんはカメラが趣味で、公園で急にある男からある女の写真を隠れて撮ってくれという無理難題なことを言われ承諾するが、その撮影がきっかけに色々話が動いていっていたんだと、あとの方で分かってきました。その女が井川遥さんで、たまらなく美しくて終始きらきらしてました。衣装もさらっと素敵に着られてて、ずっと見ていられるわーと思いました。公園で写真をずっと撮るのですが、東京には広い公園が、こんなにたくさんあるんだとビックリしました。写真ばかりではなく、恋の方もまさかの相手で、これもまたビックリでした。三浦さんがはじめてゆっくり小西真奈美さんをレンズ越しだけどちゃんと見つめて、その姿がめちゃくちゃ妖艶で、恥ずかしくなってるのもかわいくて、思わず抱きしめたくなって、これは好きって言ってしまうわと思いました。でも一筋縄ではいかない恋なのかーと無茶苦茶切なかったです。この映画は全体的に不思議な世界観だなと思いましたが、それぞれの配役がぴったりで美しかったと思います。観てて飽きなかったです。

とても、主人公と、演じた三浦春馬くんが物凄くリンクしているように感じる映画でした。出てくる主要な人物も限られていて、分かりやすい設定。ただ、なぜ主人公に女性の写真を撮ってくれと頼んだのかは後々分かることなのですが、分かるとふっと、微笑ましい感情が生まれます。光司と同居しているヒロとヒロの彼女の美優の関係性や、姉との複雑な感情。病気をきっかけに移住した親との関係性、さまざまな人間模様を交差させながら、光司の内面の成長も促したような謎の子供連れの女性の写真撮影。動向を見ていくと、この女性の動きになにかを見いだした光司。光司の姉に対する感情は、もしかしたら、そういう感情も抱いてた？と、そんな風にとらえてしまう三浦春馬君の表情、演技が巧すぎる！と唸ってしまいます。家族との関係や、友達と彼女の関係、美優の彼氏のヒロは実は…というオチ、ここには私も、正直あー、そういうことかと、ポンと手を打ってしまいました。美優の素直になれない気持ちと強がる所、若い男の子にありがちな女の子の気持ちにウトイ所、ウトイ所は結婚しても変わらないか、写真撮影を依頼した男性は年を取ってもウトイから、謎の子連れの女性の写真を撮影してこいなんて、頼むのでしょうが。やはり女性の方が上手だぞと思ってしまうこの映画。春馬君の若かりし頃の名画です。最後のIKEAで、ばったり会っちゃうシーンもお見逃しなく。美優の本音も痛いほど、切なくもう一回見たくなる映画です。

主人公の、写真家をめざす大学生光司（三浦春馬）が、妻の浮気を疑う歯科医に頼まれて歯科医の妻（井川遥）の隠し撮りを続けます。この映画を見たのは大地震と原発事故の後。歯科医の妻が子供を連れてめぐる東京の公園が失われた美しい日本のように思えたものでした。ところで光司は、他の人には絶対見えないはずのものが見えてしまうのに（光司にしか見えていないものについてはネタバレになるので秘密）、目の前にあるものが見えていない、あるいは見ようとしない人物です。歯科医の妻が、光司の、写真家だったが亡くなった実母にそっくりであることを女ともだち富永（榮倉奈々）に言われ初めて気づきます。そしてやはり富永に言われて、血のつながらない姉・美咲（小西真奈美）を真正面からみつめようとします。それは彼にとって姉をモデルとして姉にカメラを向けることでした。弟の被写体になるためにあえてメイクをしてくる姉。富永がいないと物事が見えない頼りない弟に対して、彼の姉が、演じる小西真奈美共々かっこいい映画でした。弟に対して恋愛感情をもっているのだけれど、女子高生の頃に母親の再婚相手の連れ子の男の子を遠目に見て以来、この弟を幸せにしてあげようと思ったその決意というか片意地をしっかり守り続けているのです。時代劇に出てきそうな人物と感じました。