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二階堂ふみさんの演技がとても良かった。特に表現の儚さがとても素敵でした。これで当時16歳というのだから驚きです。

文学的なことは良くわかりませんが、金魚をすごく大切にしている不思議な世界で、原作小説も読んでみようと思います。それにしても、芥川龍之介役の高良健吾さんの再現度が高い。

突然始まる不思議な世界観。人物の話し方だったり設定から古い雰囲気を感じたと思えば、急に現代に近くなる感じを受けたりと面白い見せ方の作品でもありました。

凄く雰囲気の良い映画作品で、ふみちゃんの妖艶な演技のファンとしてはたまらない作品でした！！

室生犀星の小説が元になっているということを知り、レトロで文学的な感じが面白そうだと思って観た作品でした。特に惹きつけられたのは、ヒロインの二階堂ふみさんです。天真爛漫でありながら、ときおり大人びた妖艶な雰囲気を醸し出している姿がとても印象的でした。そのヒロインの赤子は、大杉漣さん演じる老作家が飼っている金魚の姿になることもあれば、人間の女の子として登場することもあり、夢と現実を行ったり来たりしているような不思議な感覚になる映画だったと思います。また、亡くなった女性や芥川龍之介が出てくることで、生と死を見つめた作品でもあるのだと感じました。おそらく老作家は、室生犀星自身を投影させた人物だと思うのですが、高齢になっても衰えぬ女性や恋愛に対する願望、そして昔を懐かしむ気持ちと死について考える現状とが全部ひとつに合わさった人物像を、幻想的な物語の世界の中で感じ取ることができました。その中でも一番大きなテーマである恋愛を描いた場面では、ある意味「禁断の恋」ともいえる状況を楽しんでいるかのように感じられました。赤子のことを娘のように可愛がっている老作家に対し、赤子の方は父としてではなく男として老作家を見ているのですが、彼が女性と会っていることを知って嫉妬する赤子を描くことで、暗に禁断の恋や年齢差のある恋に対する願望を示しているのではと推測できるからです。実際にはあり得ない設定も相まって、映画や文学の世界ならではの非現実的な恋愛を楽しめた作品だったと思います。

擬人化好きなら観て損はない。頭空っぽにして観れば、ただの金魚擬人化萌え映画。凡才な老作家と擬人化美少女の小悪魔金魚がいちゃつきながら一緒に暮らしてる話。金魚の擬人化赤子と幽霊のゆり子から秋波を寄せられる凡人って人物設定だけ見るとラノベで普通にありそうで、連綿と受け継がれている変態の素質を感じる。原作が昭和の小説だからか赤子の言葉遣いや言い回しが古風だけど、雰囲気で理解出来ると思う。赤子の擬音語が多い独特な口調が可愛いくて妖しくて萌える。裸体も出てくるんだけど、それより金魚モチーフの赤い衣装を着てる時の方が何故かえっちに思う。特にダンスは上手く魅せていると思った。老作家は赤子を溺愛しているけど、パパ活みたいな若い娘に援助したい残念なおじさん臭がする。赤子が自棄になって赤ちゃんを欲しがったシーンの老作家の狼狽ぶりは笑える。真面目に観ると、老作家は脳腫瘍などの脳の病気なのかなって思えて一気にホラー。現実と妄想の区別がつかなくなっている事に気付けず、疑問に思う事なく見えるもの全て現実だと認識して、赤子の言動に一喜一憂する老人とか、リアルに居たら恐怖しかない。結局ただの妄想なのか病気などの原因があるのかは最後まで分からないまま終わるので、頭空っぽにして赤子萌え〜って観るのがおすすめ。