リトルフォレスト 夏秋(映画)の無料動画フル配信｜DVDレンタルよりオススメ

ほぼ、橋本愛の一人芝居一人語り。
淡々とした日々の暮らしが流れていくだけなんだけど、これが心地良い。

とても現実的で、自然の厳しさ、生き物の命をいただき食すまでの過程がリアルに描かれている。自然の美しさに少しでもあやかりたく、映像で癒された。冬・春編も楽しみ。

食べたときの表情がとてもイイ顔で、シンプルに人が生きているのは美しかった。情報から離れて、暮らすために農業をして料理をして自分の毎日に集中していて羨ましい。

面白く描かれてる。出てくるおじちゃん、おばちゃんたちがリアルで岩手なまりが良い感じで、違和感が全くなくて、スルスル見られました。
橋本愛さんの、「いただきまーす！」って大きい声が、素っぽくて、かわいいかった。

自然の恵みをふんだんに使って作られる料理を、映像と共に詳しく解説しながら、夏と秋それぞれの魅力が描写されているところに作品の丁寧さを感じました。イチコの手で作られる料理一つ一つに、野菜達の新鮮さやみずみずしさが浮き出ていて、どれもとても美味しそうでした。特に、ジャムをふんだんに塗ったトーストにかぶりつくシーンは、美味しくて思わず笑みがこぼれてしまうというイチコの素直な気持ちが表情からよくみて取れます。キンキンに冷えたトマトの丸かじりシーンでも、夏の暑い日の喉を潤す、新鮮な野菜達のみずみずしさが直に伝わってきます。また、鮮やかな緑一色で風に揺れる田園風景や、普通に出てくる野生の動物達、草刈りや苗植えなどの光景は、ここだけでしかみることができできない、田舎ならではの産物だと言えると改めて感じました。四季によって料理もテイストを変え、こんな食べ方があるのか！と目から鱗な知識を知ることができて、大変参考になりました。最初から最後まで、小森に流れる時間がゆったりとした癒しの時間を与えてくれます。料理に興味のある方、食べることが好きな方、田舎暮らしに憧れを抱いている方、ゆったりとした時間を感じたい方に是非観ていただきたい作品だと感じます。

東北の小さな集落の何気ない日常がたんたんと染みこんでいく。そんな作品です。主人公は若い一人暮らしの女の子、いち子。一度は集落を離れて都会に出て行くのに居場所を見いだせなくて戻ってきました。でも、戻ってきても自分は逃げてきたのだと自分を責めて、集落でも自分のなすべき事を模索し続けます。そして、自分をおいて出て行ってしまった母への思いもそのうちに秘め続けているのです。季節の中で、自然や山の生き物と共存し、実りをいただき、命に感謝して生きていく人々の生活には、これからの生き方を考えさせられるような逞しさや慎ましさを感じます。お話の中で、主人公はその季節の恵みを美味しい食事にしていくのですが、それがとても美味しそう。採れたてトマトを保存用にしたホールトマトや、動物との早い者勝ちで手に入れたクルミを使った炊き込みご飯。山で拾った栗の皮をむいて、何度もあく抜きして、砂糖でコトコト煮詰めた渋皮煮。スローライフという言葉がぴったりな、丁寧な作業を経て作られていく食事や保存食は、観ているだけで作りたくなってくるような温かさが溢れています。しかし、のんきなばかりじゃない生活の厳しさも垣間見えるのです。そこに自然の厳しさ、田畑と守っていく大変さ、冬を乗り切るための準備の大切さなどもあって、ほっこりだけではない生活がリアルに見えてくるのです。本当にこんなところで女の子が一人暮らししていける物なのだろうか？といささか疑問に思った点もあるのですが、主人公の逞しさは決してわざとらしくなく、みんなで協力して生きていっているのだと感じさせてくれる物がありました。作品全体に美しい自然が表現させていて、景色も音もその光も美しく、それだけで気持ちの良い作品でした。

同名の漫画が原作の映画です。東北の小さな集落で生活する20代の女性いち子の物語で、橋本愛か演じています。いち子は都会で男性と生活していたこともありましたが馴染み切れず、この集落小森へ戻ってきました。かつて母と2人で暮らしていた家で、今は1人で生活しています。ときどき昔を思い出したりしながら、幼なじみもいる小森で暮らしてゆきます。自分で食べる分は自分で育て、近所の人や幼なじみに教わったりもします。いちばんの見どころは、自分で育てた作物を作る過程です。薪ストーブでフォカッチャのようなパンを焼き、米を発酵させてサワーを作ります。湿気を逃すためのストーブだったり、畑仕事の合間に発酵させたりと、その賢い方法に感心しました。無駄がないこのやり方は、近所に住む年配の人たちはそのようにして生活してきたのだろうと想像出来ます。そしてその想像から、やったこともないこの暮らし方が、とても懐かしいもののように思いました。夏はグミの木の収穫、イワナの釣り堀、トマトの露地栽培と、季節を感じるものがたくさん出てきます。その季節と共に生きていることか伝わってきます。秋はアケビやクルミを収穫したり、合鴨農法の鴨を絞めます。寒くなり始めた頃、母からの手紙が届き、冬・春の作品へ、物語は続きます。