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アイアムアヒーロー(映画)の内容

映画『アイアムアヒーロー』は、2016年4月に公開されました。

原作は、花沢健吾さんによる同名漫画で累計600万部超を記録した、日本で最も売れているサバイバルホラー漫画となっております。

監督は、『GANTZ』『いぬやしき』『キングダム』など漫画の実写映画化に定評がある佐藤信介さん。脚本は『逃げるは恥だが役に立つ』『アンナチュラル』など大ヒットドラマを手掛けた野木亜紀子さん。映画『図書館戦争』でもタッグを組んだこの二人がそれぞれを務めております。

本作の物語は、謎の感染によって人々が凶暴なZQN(ゾキュン)と化していく。そんな中で感染していない人間である主人公たちはこの日本で生き延びることが出来るのかが描かれており、大泉洋さんを主演に、有村架純さん、長澤まさみさん、吉沢 悠さん、岡田義徳さん、片瀬那奈さん、片桐 仁さん、マキタスポーツさん、塚地武雅さん、徳井 優さんなど豪華キャストが結集いたしました。

観客やスポンサーの顔色を伺い忖度して自主規制をかける作品が多いなかで、ここまで演出ができた本作は非常に好感が持てましたし、ゾンビものとして基本に忠実な形が良かったです。さらに、大泉さんの冴えない役柄がいい味を出してます。日本のゾンビ系映画ではトップレベルの作品だと思います。

映画自体をそれほど見る方ではありませんが、なんか日本の映画は丸くなってる気がします。その中で、この血まみれでぶっ壊していく感じの映画を日本でも作れるんだと思い嬉しくなりました。単純に面白く、私は大好きです。

原作は少し読んだ程度ですが、これは凄かった。冒頭での手に汗握る映像で作品に引き込まれ、最後での見せ場は圧巻で、ずっとハラハラして観ました。素晴らしい作品と出会えました。

原作とは違っていましたが、良くも悪くもキレイに纏められていたと思います。有村架純さんと長澤まさみさんの演技は素晴らしかったですが、やっぱり大泉洋さんの演技はピカイチです。

あらすじ

冴えない漫画家アシスタント・鈴木英雄(大泉洋)35歳。夢を追いかけ続けて15年、出版社に原稿を持ち込んでも相手にされず、恋人・てっこ(片瀬那奈)は現実を見てと言いますが、それでも諦められない。ついには破局寸前。

そんなある日、徹夜仕事を終えアパートに戻ると彼女からの返答がありません。不審に思っていると、彼女は人間ならざる形相・動きをして英雄に襲い掛かってきます。そして、揉み合いの末にてっこは絶命してしまいました。

てっこを殺してしまった英雄は外へ逃げ出すと、てっこと同じような人間が街に溢れかえって、あちこちで惨劇を生んでいました。英雄は、日本にZQN(ゾキュン)というゾンビが発生し、噛まれると感染してしまうことを知ります。

標高の高い場所では感染しないという情報を信じて、富士山に向かうことにした英雄は道中で出会った女子高生・比呂美(有村架純)と元看護師・藪(長澤まさみ)と共に生き残りを賭けた極限のサバイバルが始まりました。

果たして彼らはこの日本で生き延びることが出来るのか?そして英雄【ひでお】は本当の英雄【ヒーロー】になれるのでしょうか?!

見どころ

実写・ZQNの恐怖

最大の敵となるZQN(ゾキュン)。和と西洋のホラーをミックスさせた、ゾンビのような怨霊のようなZQNは物凄く怖いです。

特に冒頭でのてっこの変わりようといったら衝撃でしかありません。動き出してはいけないものが動き出してしまった感が強く、あまりゾンビ系の作品を見て『怖い』と思うタイプではありませんが、本作のZQNはトラウマになるほど怖かったです。

一般的にイメージされているゾンビとは違い、機敏な動き・超人的なパワー・生前の言動を繰り返すと、これまでのゾンビとは一線を画す存在となっているのも、怖さの要因かもしれません。

洋画なみのグロさ

ZQNと人間との戦闘シーンでは、邦画作品とは思えないほどのグロさがありました。【R15+】になっておりますが【R18+】でも良かったのでは?と思えるレベルです。

映像的なグロさだけでなく、心理的なグロさもあった部分が見どころとなっており、不必要にグロ映像を出し続ける訳ではなく、内容的に必要なシーンで演出しているのが評価できます!

また、この世界観においてグロさがなかったら嘘くさい物語になってしまうので、程よいグロさだったと思います。

ホラー映画やグロ系が苦手な方には正直不向きな映画作品だと思いますが、問題ない・むしろ好きだ!という方々には大変オススメの一作となっております。

スタッフ

原作:花沢健吾「アイアムアヒーロー」
監督:佐藤信介
脚本:野木亜紀子
音楽:ニマ・ファクララ
主題歌:Allie Goetz「hone on the range」

キャスト

鈴木英雄:大泉洋
35歳の漫画家アシスタント。趣味で猟銃(銃砲所持許可証付き)を持っている。

早狩比呂美:有村架純
英雄が逃げ纏う中で出会った女子高生。標高の高い場所では感染しないという情報を頼りに二人で富士山を目指す。

藪:長澤まさみ
英雄と比呂美がたどり着いたアウトレットモールに立てこもっている生存者の一人で、男勝りな元看護士。

伊浦:吉沢悠
アウトレットモールに立てこもっている生存者のリーダー的存在。

サンゴ:岡田義徳
アウトレットモールに立てこもっている生存者で伊浦と行動を共にしている。

黒川徹子:片瀬那奈
34歳の英雄の恋人で通称:てっこ。現実を見ていない英雄にイライラしている。

中田コロリ:片桐仁
売れっ子の漫画家で、英雄とは新人コミック賞で同期。

松尾:マキタスポーツ
英雄がアシスタントしている漫画家。

三谷:塚地武雅(ドランクドラゴン)
英雄と同じく松尾の下で漫画家アシスタントをしている。

アベサン:徳井優
アウトレットモールの生存者の一人。奥さんがZQNになっている。

千倉:風間トオル
英雄と比呂美が逃げ込んだタクシーに乗り合わせた官僚。

みーちゃん:栗田恵美

タクシー運転手:村松利史

ZQN:カズレーザー(メイプル超合金) / 安藤なつ(メイプル超合金)

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アイアムアヒーロー(映画)の感想

40代女性

映画『アイアムアヒーロー』ですが、原作のコミックの8巻あたりまでの内容でした。だから原作の終盤で主人公の立ち位置を食ってしまう中田コロリ(片桐仁さんが演じていたのですがすごく似てました)はちょろっとだけの登場でした。キャラクターも原作のような感じで話の方はベースは同じと言った所です。あまりにフィットしてるように見えすぎて、主人公鈴木英雄を演じていたのが大泉洋さんだと終盤まで気付かずにいました。あと早狩比呂美ちゃんは原作より可愛いかったですね。約二時間の長さに原作そのまま入れるには無理があるので、色々カットしたり違う感じにしてあって、例えば恋人との状態が修羅場的になっていて英雄がちょっと可哀想でした。感染者(ZQN)に噛み付かれて徐々に感染していく様が生々しい感じで気持ち悪い仕上がりで、また感染者を倒す時や三谷が松尾をバットでボコボコに殴り倒したり彼が感染者に噛み付かれたことに気づいて自分でカッターで首を切り裂いて自殺した時のグロさは大丈夫なのかと心配になったのですがR15+指定にちゃんとなっていました。アウトレットモールのZQN入れない高さの拠点でラスボスになるスキンヘッドのZQNが飛んで入ってきてほぼ壊滅にするシーンはおっかないったら無いです。英雄もヘナチョコでしたが、薮さん達が助けを求めているのに勇気出して助けに行ってスキンヘッドのZQNを殴り飛ばしたのは格好良かったです。

40代男性

映画版アイアムアヒーローですが、まずこの映画を見るのは原作のファンか大泉洋さんのファンのどちらかだと思います。しかし両方の条件を満たしていれば問題ないのですが、原作未読の大泉洋さんのファンという方は大変な思いをされる事でしょう。日本を舞台にしたゾンビ映画という希少なジャンルで、原作既読者の期待を大きく上回る世界観を作り出してくれています。物語のスタート、主人公の英雄が最初のZQNに出会うシーンからR15指定描写の規定ギリギリの残酷グロ描写が続きます。そもそもR15指定の規定を詳しくは知らないのですが、これは映画館で流しても大丈夫なのだろうかと心配になるようなZQN惨殺シーンが続きます。もちろんゾンビ映画のご多分に漏れず、一般人の方々も次々とZQNの餌食になっていきます。そんな中ヒロインとして登場する有村架純さん演じる女子高生が登場します。有村架純さんはやはり美しく可憐で、ZQNの襲撃により疲弊しつくした我々の心を癒やしてくれます。何やら飴とムチのようなシステムが構築されてあります。そして物語が進むと長澤まさみさんが重要なキャラクターとして登場します。原作ファンからすると長澤まさみさんの美しさが小田つぐみ役としてはオーバースペック感がありますが、飴が増えたと思って素直に喜ぶことにします。長澤まさみさんが登場する頃には、ZQNの殺し方やZQNからの殺され方にバリエーションが素晴らしく増え、ゾンビ映画の醍醐味を十分味わせてくれます。その一方、有村架純さんと長澤まさみさんのお二人の活躍が疲れた我々の心を癒やしてくれます。物語の最後には原作既読者を大きく驚かす、主人公の大活躍があります。ネタバレになりますので内容には触れられませんが、原作付きの映画では良くある改変です。大抵は改悪に成りがちなのですが、この作品の場合監督の原作愛が良い方向に向かい、一本の完結したストーリーとして納得のできる改変となっています。そして大泉洋さんの怪演もあり、上質のアナザーストーリーを見せて頂いた感があります。大変素晴らしい作品でした。

30代女性

人々がZQN化するあたりから逃げ回るシーンの絶望感が、ジェットコースターのようですごく好きです。特に漫画家の部屋でのシーンと主人公の彼女がZQN化するシーンはかなり鬼気迫るものがあり、主人公に感情移入してしまいました。目を覆いたくなるシーンです。生前に執着していたことがZQNになって顕著に表れ、その行動や動作を繰り返すという設定もなんだか滑稽で、シニカルな笑いがあり面白かったです。もしも自分がZQNになってしまったら、どんな行動を繰り返すかな、なんて考えてしまいました。主演の大泉洋が序盤は頼りなく情けない印象なのに、終盤にかけ少しだけ強くなるのも見ていてリアルでした。それは所謂チート的な強いキャラクターが不在だからかもしれません。だからこそ「今あるものでどう戦うか」と、主人公や登場人物たちと同じ目線で考えながら見ることが出来る楽しさがあります。「自分がこのモールに立てこもったらどう戦う、生き延びていくか」と考えながら鑑賞した人は少なくないと思います。私はそう考えながら鑑賞しました。終盤のバトルシーンは見ごたえが十分です。普段ゾンビ映画を観ない人にもお勧めできる、クォリティが高い、楽しめる作品です。

30代女性

原作が好きで読んでいたので映画も楽しみにしていました。主人公 英雄のぼそぼそ話すひとりごと癖、売れない漫画家、彼女とうまくいってない・・全く冴えない平凡な日常から徐々に身の回りの人がゾンビになっていく感じがこわい!てっこがZQNになったところ迫力満点です。片瀬さんの手足が長すぎて余計にこわい(笑)個人的にはてっこの英雄への想い「ひでおくんだいすき」が聞きたかった気もしますが、映画オリジナルの感じも良かったです。ZQNが大量発生して街中がパニック、なんとか逃げていくシーンは手に汗を握りました。元々漫画を読んでいたこともあり少しグロくても大丈夫と思っていましたが、ZQNが高い所から落ちて肉が揺れる感じなんてもう生々しくて・・。想像以上でした。刺激が強い映画を見たい方にはお勧めです。アウトレットに到着してからはZQNも怖いですが、人間関係がドロドロしていて違うこわさを感じました。どこに行ってもいくつになってもカーストというものは存在しますよね・・。最後のラスボス的な元陸上部ZQNを倒すシーンは銃撃がかっこいい、あんなに上手なら漫画家よりもそういう仕事が向いていそう。スタートからずっと息を呑むような展開、映像が続きますが、アウトレットから車に乗ってなんとか脱出していったあたりでようやく肩の力を抜いて見ることができます。原作と比べるのも野暮ですが、英雄もてっこもスタイルが良すぎた点だけ違和感・・お話は映画オリジナルなところも多くて面白かったです。言うまでもなく長澤まさみさんはお綺麗だし、有村かすみちゃんは可愛い。

20代女性

大人気漫画の実写版ですが、かなりクオリティが高い作品になっているという印象を受けました。私自身原作ファンでもあるのですが、キャストやストーリー構成も想像以上の実写化で大満足でした。ゾンビのような食人鬼と化す謎の奇病をどのように実写化するのだろうかとかなり興味深かったのですが、現代技術のすべてを尽くしたようなリアリティのある仕上がりになっていて感動しました。ZQNの不気味さや怖さも漫画以上に表現されていたと思います。主人公の鈴木が仲間を増やしつつ、旅をしていくようなストーリーですが、鈴木演じる大泉洋さんの演技がとても印象的でした。情けない鈴木の雰囲気や、漫画でのイメージを維持しつつ、実写らしい表情の変化などが見えて非常に良かったです。先を目指す一行がアウトレットモールに立ち寄る場面があるのですがそこの一連のストーリーが特に見どころだと思います。ZQNの恐ろしさだけではなく、歯止めが効かなくなった人間の醜さや、葛藤。武器を持った者が強く、裏切り裏切られていく様子が悲しいほど残酷に描かれていました。ただのゾンビ映画ではなく、本当に怖いのは正気を失った人間であるのではないかと思わせる、凝ったストーリーになっています。最初から最後まで目を離せないドキドキを体感できる映画です。

20代女性

しみったれたおじさんの成功譚というのは世に多く出回っていますが、それがゾンビものと合わさるとこんなにも爽快感が生まれるのか…という不思議な感嘆を送りたくなる良作でした。まず、キャスティングが抜群に良い。大泉洋の天然パーマから滲み出るダメ人間感はリアリティがあるし、ゾンビに噛まれながらも純粋な生物として物語を彩る有村架純の素朴な可愛さは性別を超えて庇護欲をそそるものがあります。お馴染み長澤まさみのサバサバ加減も安定感があるし、吉沢悠が演じる井浦の内に秘めた気持ち悪さも反吐が出るほどすがすがしい。個性的なキャストが集まり収集が付くのかと視聴前は少々心配もしましたが、この物語そのものにパンチ力があるので杞憂に終わりました。ゾンビものとして見ても容赦無いゴア描写は、本編が進み何度も繰り返されていくにつれて爽快感に変わっていきます。出てくるゾンビに愛嬌や可笑しさが残っていることも本作の笑いどころとして機能していました。ゾンビになる前の人物像を短いカットでしっかり描いていることに、本作の制作陣の意気込みや熱意を感じました。終盤、うだつの上がらなかった主人公が覚醒するシーンは間違いなく見所です。痛快なアクションは、一人の男として殻を破り、目の前の壁を打ち砕こうとする彼の爆発的な心理状態を想起させ、あのダメ男がよくここまで成長したなあ…と謎の感動に包まれます。映画の続編を密かに心待ちにしています。

30代女性

日本のゾンビ映画でも、ここまでしっかりと怖くて、そして面白い作品が作れるなんて!と驚いた作品です。とにかく特殊メイクがあまりにもリアルなので、血や内臓などの残酷描写が苦手な人は一部拒否反応が出てしまうかもしれないほど迫力満点でした。原作漫画を読んでいたので話はある程度知っていましたが、迫力に圧倒されて、観ている間ずっとハラハラドキドキしっぱなし。さらに、大泉洋をはじめ、長澤まさみ、有村架純、吉沢悠など、誰一人違和感なく、演技力のあるキャスト陣がぴったりはまっていたのもよかったです。主人公の恋人役を演じた片瀬那奈さんの特殊メイク&熱演も忘れられません。ストーリーは、海外のゾンビ映画とは違って簡単には銃を撃つことができない……という日本ならではの設定があることで、すごく面白い展開になっていました。大泉洋演じる主人公の英雄は、最初は本当に駄目で情けない奴なのですが、徐々に勇気を振り絞って“ヒーロー”へと成長していく描写にリアリティがあり、とても感情移入できる愛すべきキャラクターでした。この先どうなるのか、期待と希望を持たせるところで話が終わっていたので、もし続編を作ってくれるならぜひまた続きが観たい作品です。

40代女性

ゾンビがてんこ盛りのスプラッタ、パニックムービーなのですが、何故か印象は爽やかな映画です。原作の漫画は読んでいませんが面白かったです。多少意味が繋がらないところはありましたが、結構長い漫画を時間が限られた映画にするなら想定内なラインだと思います。あんまりスプラッタは得意ではないのですが、80年90年代によく見ていたホラー映画を思い出すようなノスタルジックな感じでした。お話はうだつの上がらない漫画アシスタントの鈴木が逆境に立ち向かわざる終えなくなった時に本当の潔さというか、男気を出すところが良かったです。大泉さんは途中から滅茶滅茶かっこいいです。初めはただの天パーみたいなヌボーとした風貌で、後半は姿は同じなのに凛々しくて滅茶苦茶格好いいです。途中で出会った半分ゾンビの女子高生の有村架純ちゃんを守るところも素敵でした。そして有村架純ちゃんの可愛さが半端ない。美少女が制服着て包帯で目が白濁していたりしてビジュアルがとんでもなく完成されている。役柄もほぼ話さないけどゾンビになる前の人柄はこうだったのかな?と思える優しさ、強さがあって良かったです。後半も長澤まさみさんが腕っぷしのいい女性として頼れる存在で良い味だしていたり、安定の吉沢悠さんが悪役を見事に演じきってるのもメリハリきいてて良かったです。最終的には問題が解決しました!というわけではないのがかえって良かったと思います。だって、すぐには収まらないでしょうし。これからも進んでいくんだ!という力強いラストに感じられました。また観たいです。

30代女性

ゾンビものの映画が好きだったので見ましたが、洋画のゾンビものとちがってけっこうリアルでグロめで、はじめは「見なきゃよかったかもしれない…」と思うくらい気持ち悪いですが、ストーリーは面白かったです。主役の大泉洋さんがいつもの明るさがないオタク気質な役柄で、見ていて新鮮で、それがより映画にもめり込んで見れる要素でもありました。マンガの実写化なので現実ではありえない設定にもかかわらず、もしかしたらこんな世界が来る日もあるのかもしれない、と思わせる、じっとりとした空気感がある映画です。脇役の塚地さんがなかなかいい味出していて、途中で出なくなってしまうのが「もっと見たいのに!」と惜しく感じました。ハラハラするシーンも多いので、ホラーが嫌いな方はちょっと苦手かもしれません。わたしも手に汗を握って見ました。ほかのゾンビものの映画と一線を画しているな、と思ったのはゾンビに個性や得意なものがあるところで、ゾンビの特技が物語のキーになってもいるのが個性的な映画だなと思いました。ラストはヒーロー感を出したいせいか、ちょっと無理やり感?があるような気もしましたが、なんとなくホッとする終わり方で良かったです。続きの世界も見てみたいなと思わせるような後味を残した終わり方だったので、2を期待してしまいます。

30代女性

ゾンビ映画です。30代半ばで、漫画家の夢を追いかけているヒデオを大泉洋が演じます。ゾンビが増殖し、逃げる途中で有村架純が演じる女子高生ヒロミと出会います。標高が高い場所が安全だという情報を得て、富士山を目指します。たどり着くまでの道中、ヒロミは2日前に近所の赤ちゃんに噛まれたことを告白します。しばらくは人間としての意識を保っていますが、少しずつ異変が現れます。それでも2人は、人がバリケードを張り暮らしている富士アウトレットモールへ辿り着きます。そこから再び、生き残るための戦いが始まります。ヒロミがどうなるのか、どのように生き延びるのか、最後まで目が離せませんでした。 30代半ばで、何者にもなれていなくて、一緒に住む彼女にも見放されていたヒデオでした。そんな男性が、趣味のクレー銃を持ちながら、逃げる途中で女子高生と出会うというのは、夢がある展開だと思いました。女子高生から優しい言葉をかけてもらったり、同じイヤホンで音楽を聞いたりします。逃げ延びたアウトレットで、黒の革ジャンを試着したり、ロレックスの腕時計に心惹かれたりするシーンも、男性にとっての憧れの行動のひとつであるように思います。そんなヒデオは、ストレートヘアの大泉洋です。貴重なヘアスタイルで、みどころのひとつだと思いました。また、実在する場所や物がたくさんあることで、ゾンビという非日常な世界が、身近にあるように感じました。

 

まとめ

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