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良い世界観の映画で、観て良かったと思えた作品。原作も読んでみようと思いました。

原作が30年前だけあって、古いヤンキー的なキャラに感情移入できないと思っていましたが、少年少女たちの内に秘めた抑圧だったり無責任なシガラミから解放されようと苦しみもがく姿から青春のエネルギーを強く感じ心打たれました。

尾崎豊の『OH MY LITTLE GIRL』を主題歌に充てるセンスが天才的。

ヤンキーたちの儚さとBGM、夜明けの湘南の感じが良かった。誰かを自分より大切に出来るってすごく素敵だなと思いました。

この映画は家庭環境に難がある女の子が地元で有名なヤンキーに恋をしていき、ヤンキーだった彼も彼女と出会うことによって喧嘩や力だけではなく心が強くなっていくという話です。愛に飢えている登場人物が回りの愛によって苦しんだり強くなったり様々な成長を遂げていく物語です。私はこの映画を見終わった後、人は人のために強くなることが出来るのだと学びました。また主人公を演じている能年玲奈さんの演技力にも圧巻されました。能年さんの役どころはどちらかというと口数が少なく何を思っているか分からないようなほわんとした感じがあるのですが、口数が少ない役だからこそ演じながら醸し出すどこかつかめないような、何かいつも不安に押されているようななんとも言えない女性を上手く演じられているなと思いました。いつも愛に飢えていて愛を与えてくれる人の所に流れて行ってしまうはかない感じよく伝わってきて胸を締め付けられるような感じも受けました。家庭環境や育ってきた環境が似ている人同士がお互いに愛を与えあって成長し時に失敗し見ていてもどかしいような分かるような、さまざまな人が共感できるシーンも多いのではないかなと思いました。話事体はゆったりとしているので気軽に見ることが出来ると思います。

父が幼いころに亡くなり、母は見知らぬ妻子持ちの男との関係を続けていて、そんな中で母親から本当に愛されてるのかわからず、寂しい気持ちの一方で春山にどうしようもなく惹かれていくカズキの心情が手に取るようにわかってとても切なくなりました。「ママ」と甘えたように泣くカズキを優しく抱きしめるシーンは、小さい女の子を慰めてるようにも見えて胸が痛かったです。自分が不幸のように言う母親は、本当にカズキのことを愛してるのだろうか？と不安にもなりましたが、春山の「こいつのこと嫌い？」の質問に、「自分の娘のこと嫌いなわけないでしょ！」と母親が言ったときには、やっと本音を言ってくれたと心から嬉しくなりました。また、春山の事故で取り乱したカズキを母が背負って走るシーンは、母親の愛情をひしひし感じて涙がでました。愛情を知らず孤独に感じていたカズキでしたが、母親はじめ、ずっと一緒にいてくれた友達のエリ、そして春山のおかげでこんなにも温かい愛に恵まれ、段々と表情も明るくなっていくカズキがとても幸せそうで微笑ましかったです。カズキと春山の二人の未来が明るいものになりそうだということ、また、愛情で人はこんなにもより良い方向へと変われるということをよく表した素敵な作品です。

私は元々、尾崎豊さんの歌と登坂広臣さんが好きなので、この作品にかなり期待して観ましたが私の期待を遥かに超える程、期待以上の作品でした。まず楽曲、キャストの方々、ストーリーも含め全てが素敵な作品で、一度観ると何度も観たくなる程、春山と和希の愛が、とても純粋で美しくて、観ている側としては、二人を愛さずにはいられない気持ちになりました。また、私は今30代ですが、今の私の年齢で観ると春山や和希と同じ年代の頃を思い出し、この作品を観終わった後、今はもう会えていない、あの頃の仲間は皆んな元気にしているだろうかと当時の思い出などを思い出し懐かしい気持ちになるのと同時に10代の頃に、この作品と出会っていたら、また違う感覚で観れていたのかなとも感じました。今のような懐かしいなどという感覚ではなく、人を愛する喜びや辛さや人間関係など、この作品を通して今の自分と重ねて観ることが出来たのではないかと思います。なので、まだ大人になってない10代にも私のように大人になった人にも、それぞれ違う感覚で楽しめる作品だと思うので年代問わず心に浸みる作品だと思います。ラストは、何度観ても毎回、感動して本当に涙が止まらなくなります。

映画「ホットロード」は女子なら一度は憧れてしまう世界観です。自分の知らなかった世界にどんどん足を踏み入れてしまうワクワク感と後ろめたさを上手く表しています。初めて見たものを親と思うヒヨコのような感覚で、春山にのめり込んでいく和希が羨ましく思えるほど。大人ならママから得ることが出来なかった愛情不足を春山に向けたのだと分かりますが、若い子ならこんな恋したいと思ってしまう危うさがあります。純愛がテーマですが、親子の問題も描かれています。和希のママはとても未熟な人で、和希のことが良くわかっていません。和希はそれほど難しいタイプの子ではなくすべてママの未熟さが和希の運命を変えていったと思います。原作マンガが大好きだった人なら、あのシーンが無い、あのシーンを効果的に使っているなど、マニアックな目線で楽しめます。原作マンガが流行っていた頃は、もっと女ヤンキーはガラが悪くパワーが有り余ってるイメージでしたが、和希には現代の女子の様な無気力さがあり、色褪せずに受け入れらるキャラクターだと思います。和希を演じたのんさんの透明感を記録出来たことがホットロード最大の功績です。主題歌のオーマイリトルガールが、まるで和希を充てて書いた曲かと思うほど、繊細な歌詞が胸に響きます。だんだん、春山の表情が柔和になっていく点に注目して欲しいです。

初めホットロードの予告編を見たときは、主演の能年玲奈さんと登坂広臣さんの組み合わせ方が意外すぎて、どんな作品になるのか逆に興味を唆られました。現在社会でも家庭での問題やそこに巻き込まれる子供については、よく社会的課題として取り上げられています。この作品の中でも、このテーマを軸にそれぞれの人間模様を描かれています。自分とは性格や考えは違い、ある意味対極の位置にいるような二人ですが、その二人だからこそ似たような環境の中で、必死にもがく苦しみを心の深い領域で感じ合うことができるからこそ、相手に与える影響の大きさも計り知れないのかもしれません。そんな二人の姿はまっすぐ純粋で嘘偽りがなく、見ていてとても心が暖かくなるようでした。思春期の時期は1番自分の置かれた環境や状況が気になり、人と比べて落ち込んだり、逆に安堵したりと思い悩む時期ではあると思うのですが、人気の役者さんが出演されているとの事もあり、そこらへんの演技もお上手で、作品の中に思わず入り込んでしまうくらい面白く拝見させて頂きました。話が進むに連れて、クライマックスの方では、予想外の結末に切なく感じたのですが、その切なさも作品の良さだと感じました。

のん、登坂広臣、木村佳乃、鈴木亮平、山田裕貴など個人的に大好きな女優・俳優が多く出演していた作品だったので、非常に豪華に感じました。のんはナチュラルメイクで自然な可愛さに溢れていて、登坂広臣は本当にかっこよかったです。映像やキャラクター、雰囲気などのおかげで画面全体に静かな世界観が広がっていて、見初めてすぐにストーリーに引き込まれていきました。私自身は自分をもっと愛してあげて、そして大切な人をめいいっぱい愛せるような人になりたいなと、映画を全て見終わった後に心から思いました。高校時代はバイクに乗る人は少し常識とはズレているのだと信じ込んでしまっていましたが、この作品をみてみると高校時代にバイクに乗るような経験を１度はしてみたかったなと後悔の気持ちが湧いてきました。また尾崎豊の歌う曲が主題歌として使われていていましたが、この曲は映画の雰囲気やストーリーそのものに非常にマッチしていたのでとてもよかったです。映画作品を見て青春感を味わいたいと思った時には、またホットロードを見返してキュンキュンしたいなと思います。映画上で登坂広臣が暴走族に属していたので、ちょいワル男子が好みな女性にはぜひ見てみて欲しいです。

初めてこの映画を見たのは約２年前のことですが、その時にすでに懐かしいような人によっては古臭いと感じるような雰囲気のある映画でした。それはこの映画の原作となる漫画の世界観がいわゆる一昔前の暴走族や不良少女で構成されているからだとおもいます。内容としてはよくある不良恋愛物といったところでしょうか。家庭に問題を抱えて居場所のない不器用な少女と暴走族の青年が恋に落ちる話です。映画全体を通してみても派手な爆発や暴力シーンが多くあるわけではないので、そういった不良物が少し苦手だという女性にも見やすい作りになっているのではないでしょうか。また、恋愛映画の分類としてどのような内容かというと「不良で怖そうなイケメンが実は優しくて、自分にはちょっと甘えてくる」ようなベタなものです。こういったキャラクターが好きな人にはたまらない映画だと思いますし、実際に私個人はそういったキャラクターが大好きなのでとてもときめきました！演じていらっしゃるのは登坂広臣さんとのんさんなのですが、登坂さんがとにかく格好良いです。バイクに乗っているだけ、ガソリンスタンドに居るだけで絵になります。のんさんも独特な透明感で、どこにでも居そうで絶対にいない美少女といった雰囲気がとても素敵でした。失礼ながら、良くある新人登竜門のようなキャスティングであまり演技は上手ではないのかもと身構えながら視聴したのですが、お二人とも演技がとてもお上手でした。このお二人の映画がもし他にもあるならば見てみたいと思うほどです。冒頭にも書いたように少々古臭い空気感が、私にはノスタルジックな魅力に感じましたし、繰り返しみている作品の一つです。この感想にすこしでも心惹かれたかたは是非見てみてください。おすすめします。

この作品は和希の孤独な感じが印象的です。母親となかなか上手く関係性を築けないのは、見ていて胸が痛かったです。母親も娘のことを理解しようとするけど、難しいのがリアルに感じます。和希も母親からの愛情を受けたいけど、ぶつかってしまうのは心にグッときました。そんな中で洋志と出会って、和希が惹かれていくのが良かったです。洋志は見た目は強面だけど、すごくやさしいのがギャップを感じます。和希も少しずつ心を許していくのが見ていて伝わってきました。洋志は繊細な和希のことを気にしていたのが、とてもかっこよかったです。洋志の和希に対しての瞳は、いつも綺麗なような気がします。和希も自分にはないものを持っていて、洋志といると嫌なことも忘れられるのかなと感じます。またこの作品の独特な世界観が素敵です。青春の雰囲気とどこか懐かしさを感じるようなところもあります。風景などもすごく美しくて、やわらかく包み込むような感じがしました。思春期ならではの親との関係は、すごく悩むところがあるのは共感できます。それでも親は味方でいてくれる存在だと改めて考えさせられました。大切な人を思い浮かべながら見ると、よりやさしい気持ちになれる映画です。

出演されている三代目 J Soul Brothersの登坂さんに興味があって見てみました。暴走族が周りにいないので、あまり映画を見ていて現実味は感じなかったのですが、こういう暴走族が負けられない戦いがあったり、それぞれの暴走族の縄張りがあったり取り巻きがあったりとこんな時代もあったのかなぁ、と想像する部分もありました。母親からの愛情が足りないからなのか、少し不良少女になりつつあるのんさんが最初は興味なんて無くて無愛想にしていた春山にだんだんとをして純粋に惹かれていく過程が良かったです。鈴木亮平さんがとにかくカッコいい。そして、引き際というか引退する時もまたカッコよかったです。和希の母の恋人の小沢征悦さんがただただ良い人でした。でもその人に母親を取られた気がするからなのか和希はぶっきらぼうな物言いを母親にしていたのが年ごろの女の子はこうだっけ？わたしもこんなにつんけんしていたっけな？と振り返ってみました。大怪我をした春山を失ったと思っていたからか、その時の落胆ぶりは大失恋をしたようだったがそんな時にやはり母親の存在が大きいのだなと思うシーンがありました。最初映画を見る前には、暴走族などに対して少し怖いな、未知の世界だなと思っていたのですがちょっとヤンチャしてる春山に惹かれる気持ちがとても分かりました！そもそも、あんなイケメンの男性ならみんな好きになりますよね。のんさんも透明感があってとても可愛いかったです。

紡木たく原作の漫画が好きで、若い時に「ホットロード」も読んでハマっていました。大好きな作品です。けっこう古い作品で自分の中では主役の和希、ハルヤマのイメージがすっかり出来上がっていました。映画化されると聞いた時に、イメージに合わない人が演じるのは嫌だなど感じていましたが、主演の和希を演じた「のん」は和希のままで驚きました。よくこんなイメージ通りの子を見つけてきたなと思いました。正直に言うとハルヤマ役の登坂広臣はあまりイメージでは無いと思っていましたが、映画がすすむにつれてハルヤマにしか思えなくなりました。バイクのヘッドライトに浮かぶハルヤマの強い瞳と儚げな顔がハルヤマそのものでした。十代の若さゆえの暴走や心が傷ついたり、ハラハラするような危なっかしさは、今の若い人が見ても共感できると思います。紡木たくの漫画で育ったアラフォー、アラフィフは昭和の懐かしさもこの映画から感じられるのでぜひ見てほしいです。あとおすすめのポイントは、バックに流れる尾崎豊の歌です。切なくて美しくこの映画にぴったりでした。まるでこの映画のために作られたんじゃないかと思うほどです。ピアノの前奏が流れてきた瞬間、十代にタイムスリップした自分がいました。