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主題歌目当てで観に行きましたが、陰と陽の差。どうしても胸に刺さり面白かった。

2年以上前に原作を読んでから時間が経っていましたが、イメージ通りのキャスティングで期待以上の作品。また原作も読み返したくなりました。

いやー裏切られた！主人公の気持ちが凄い理解出来て胸が苦しくなったけど面白かった。

原作者の作品が好きで凄い期待してた作品でしたが、かなり上手に映画化されており大満足でした。特に沢亮くんの鬼気迫る演技が印象的。

青くて痛くて脆い。このタイトルの通り、映画のテーマは青さと痛さと脆さ。しかし、これは甘酸っぱい青春恋愛ドラマではない。恋愛も重要なファクトではあるものの、描かれる青さも、痛さも、脆さも、単なる青春とは違う。むしろ大人にも通じる人間の本質部分にあるそれらである。青春を美しく描く物語にももちろん質の高いものはあるし、その存在自体を否定するものではない。しかし、青春が美しいものであるということに対して、本作は強い問題提起を投げかける。青春は醜いものだ、しかし、だからこそ美しい。この映画で伝えたかったことは、まさにそういうことなんじゃないかと思えてしまう。しかし、青春時代の暗部という使い古された言葉で呼ぶより、衝撃的な展開が待っている。ただひとつ言えるのは、安易な恋愛話に終始するよりも、よっぽど真摯に青春を描き切った作品と言えるかもしれない。そして、この作品のレビューは難しい。ネタバレをすれば面白くないので、これくらいの抽象的なことしか言えない。「青春映画なのにネタバレがあると面白さが半減する」。ここがちょっとしたヒントかもしれない。見れば、「ああ、ネタバレってそういうことか」ってきっと思う。このネタバレを共有できる相手が増えることをいちファンとしては切に願う。見た人とはいっぱい語り合える。私もバンバン語り合った。そして、だいたい意見が食い違う。それもこの映画の魅力だと思う。

映画『青くて痛くて脆い（実写映画）』を観て、「楓と秋好の絆」と「楓の復讐の行方」が特に魅力的だと思いました。まず、楓と秋好の絆についてです。このドラマでは、大学生の楓と秋好の様子が描かれます。同じ大学に進学したことで出会った楓と秋好は、お互いに友人がおらず、孤独を埋め合うようにして打ち解けていきます。異なる部分は多いけれど、お互いの良さを理解し合って信頼関係を築いていく二人の姿を、微笑ましく思いながら観ていました。次に、楓の復讐の行方についてです。楓と秋好は、二人の居場所を作るためにサークルを立ち上げ、サークル活動を通して交友関係を広げていきましたが、ある出来事がきっかけでサークルの活動ができなくなり、サークルを別の人物に乗っ取られてしまいます。さらに、秋好は楓の前から姿を消してしまい、楓は秋好のためにサークルを取り戻そうと復讐を決めます。楓が復讐に乗り出すときの言動から、それまでの楓が持っていた優しさが無くなり、狂気に取りつかれていることが伝わってきて、その変貌ぶりに恐怖を感じながら観ていました。また、一筋縄ではいかない楓の復讐は達成されるのかどうか、ハラハラしながら祈るような気持ちで観ていました。

コミュ障ボッチ大学生、田端楓を吉沢亮が見事に演じていて、痛さがこのうえなく身に染みてくることしきりです。そして、対する傍若無人な孤立ヒロイン秋好寿乃を杉咲花がドンピシャのハマリ具合で、これまたドン引きするほどの空気読まなさぶりをまき散らしてきます。そんな変わり者の二人のモラトリアムなドラマが周囲を巻き込めるだけ巻き込みまくり、迷惑かけまくりで大展開するという、設定だけみたら楽しいラブコメかな？と思えなくもないんですが、もちろんコメデイではないです。シリアスな奴です。仲が良いと思っていた好きな娘の隣にいつの間にか別の奴がくっついていたというのを、まざまざと見せつけられた時の時空が止まったような楓のショックの心情が、とてもリアルに臨場感をもって映像化されているのが印象的でした。数多くのＴＶドラマの演出を手掛けてきた狩山俊輔監督の手腕をとても感じさせます。秋好をかっさらうカタチになる飄々とした脇坂役の柄本佑の憎めない感じも素晴らしいですね、「やらかした」楓を責めるでもなく、やんわりとたしなめる姿は学生とは思えない懐の広さを醸し出していて、目立たないですが、本作のベストシーンかもしれない程です。

まず第一に私が受けた印象は、映画の予告とは全く内容が違うという事です。吉沢亮と杉咲花の恋愛やミステリーが中心に話が進んでいくものだと勘違いしていました。ですが実際はミステリー要素はあまりありません。私は小説を読んで非常に面白かったため、映画が公開されると聞いて凄くワクワクしました。実写は小説の内容とほとんど変わらずに描かれていました。今の二十代の学園生活の真ん中にはSNSがあるんだなと改めて考えたり、男女の嫉妬は普遍だなと色々考えさせられました。主人公の青年の印象ははっきり言ってあまり良いものでは無いが、何故かそこに共感してしまう自分がいました。主人公はタイトル通り、まさに青くて痛くて脆かったです。主人公がそれほどまでにサークルの破壊をしようと思う気持ちは、まさに主人公が青くて痛くて脆いからです。だだやはりそのような人間はどこにでもいるような気がします。例えば主人公以外の登場人物もそうだと思います。理想を語り都合の良い理想しか見ない人間や、気に入らない他人が悪人であってほしいと望む人間、他人に寛容な振りをしてひたすら傍観者でいたい人間などです。全員どこにでもいるごく普通の人間のように思います。とにかく2人の演技にはとても感動しました。是非お勧めできる映画です。

「青くて痛くて脆い」というタイトルの通りの内容だったなと思います。青くて痛くて脆い楓の言葉や行動が思いっきり心に突き刺さり、愚かで滑稽な姿は自分とも重なって見えてしまいました。この映画は見る人により捉え方などが変わる不思議な映画かもしれないです。以前、映画館で予告を見たのですが、その頃からすごく気になり見に行くことにした映画です。鑑賞前は友達を殺した相手を見つけ出し復讐するクライムサスペンスのようなストーリーを想像していましたが、全く違っていました。反対に、クライムサスペンス的なストーリーを期待してみた人にとったら、なにこれ？と思ってしまう内容だと思います。ストーリーの流れも、思いもよらない展開もありますが、それでもなんとなく先がわかるような、たぶんこういった感じだろうと思ったら、大方その通りだったりします。後半になるほどに主人公の楓が暴走しはじめて空回りしているような状況になってくるうえ、サスペンス要素はほとんどしなくなります。こんな展開に気に入らない人もいるかもしれませんが、私はこの裏切りはとても良かったと思います。逆に想像通りの普通のサスペンスだったならここまで心に突き刺さる、印象深い映画にはならなかったように思えます。面白いかどうかも大切ですが、この映画はそれよりも心をすごく揺さぶられるもので、過去の自分と重ね合わせて心が痛くなり、まるで自分の姿を見ているかのようでした。

吉沢亮、杉咲花、森七菜、柄本佑など個人的にずっと前からお気に入りの俳優・女優が多く出演している映画でした。なによりも吉沢亮がイケメンすぎて、杉咲花が可愛くて綺麗でたまらなくて、画面が常に眩しい感じがしました。杉咲花は相変わらず演技力が非常に高くて、見始めると自然とストーリーにすぐに引き込まれていきました。役所にもぴったり合っていて完璧でした。映画終盤のシーンは見ていて痛くてつらくて、気がついたら涙が自然にドバッと流れてしまっていました。また、予想していた展開には必ずと言っていいほどストーリーは進まず、驚くような展開が常に待っていることにクオリティの高さを感じました。ストーリーの中には共感できる場面が多くあって自分と照らし合わせながら見ることができる映画だったなと思います。映画のタイトル「青くて痛くて脆い」は、完璧なタイトルでぴったりだなと実際に映画を見て感じました。青春もののドラマや映画が好きだという人や、男女にかかわらず現代を生きている若者にはぜひ一度は見てみて欲しい超オススメ作品です。ストーリー構成、キャスト、舞台など、色々な面においてクオリティの高さに圧倒させられること間違いなしです。